トロントのSAKEバー~古酒の魅力を思い知る@SAKAI BAR
トロント来てから酒浸りならぬビア浸りしてますが、 私はもともと日本酒が大大大好きです。
寒い季節は特に日本酒が恋しい…!
しかしトロントでは手に入る(美味しい)日本酒が少なく、 値段も高いのであまり手を出していません。
でもカナディアンがやってる本格的な日本酒バーがあると聞き、 どんな感じなのか気になって訪ねてみました。
Sakai Bar
トロント西側、Dundasストリート沿いにあります。
知らないと通りすぎてしまいそうな、控えめなたたずまいです。
私が訪ねたのは日曜の夜だったのですが、 それでもたくさんお客さんがいました。
席はカウンターが10席くらいとテーブルも6~8人分くらい?
こじんまりとしています。
ススキが揺れるカウンターの端に案内されました。
メニューを渡され開くと、1ページ目はfoodでした。
Sembeiから始まるメニュー、かわいい。笑
小さな小鉢系から焼うどんやサンドイッチまで結構色々あります。
そして日本酒。
ボトル売りのメニュー、かなり豊富なラインナップです。
而今や九平治など日本でも見つけるのが大変な人気銘柄 まで。
グラス売りは10種類くらい、有名な銘柄が並んでます。
トロント産の酒、泉を一杯目にいただきました。
泉の生酒、 飲んだ瞬間はメロンみたいに甘いですが後味がドライでキリっと締まるお酒です。
おつまみに金平ごぼうも貰いました。
甘辛濃い味でお酒が進みます。
泉を飲み終えて、次に何飲もうかなと迷ってたところ。
メニューのその他の飲み物のページに古酒のコーナーがありました。
珍しい!
さっそくオーダーしてみます。
2007喜楽長 熟成純米
スムースで熟成感も甘さもちょうどいい、優しい味わいの古酒。
滋賀の東近江市にあるお蔵さんで大阪にいたころよく飲んでました。
クラシカルな造りの地酒なイメージでしたが、まさかトロントで出会えるとは!
2011小左衛門 山廃無濾過本醸造
かなり甘くて濃厚な味わいです。
アルコール19.5%、なのに飲めてしまう…怖いお酒です!
岐阜のお蔵さんだそうです。
Webサイトを見たら、飲める店一覧に『国外』というタブがあって、ヨーロッパにオーストラリア、アジアなど広く流通しているようでした。
ほんのり甘酸っぱさとまろやかな熟成感のある古酒。
ウイスキーのようでいて、酸味もあってライトな、でも奥深い味わい。
この甘酸っぱさの秘密は酵母にあり。
リンゴ酸をたくさん生成する酵母を使って仕込まれているそうです。
商品名は、梅舞花=美味いか
と言葉遊びになっています。
美味いです!
と造り手さんに叫びたいくらい、素晴らしいお酒でした。
手取川と言うと全国レベルで有名なお酒ブランド、というイメージでしたがこんなに美味しい古酒も造られてるとは全く知りませんでした。
最後の手取川は店主さんがサービスしてくださいました。
せっかく2種飲んだんだし全部飲んでいきなよ~
と、、優しい…!!
古酒は開けてからも劣化がゆっくりなため高いお酒でもグラス売りメニューに載せれるとのことです。
とはいえオーダー自体はかなり少ないそう。
日本人ですら古酒を好んで飲む人は多くないし、そもそも流通量自体が少ない古酒。
日本だと四季に応じて季節感のある新酒やひやおろしが飲めるのでわざわざ古酒を…とはならないのかもしれません。
そんな立ち位置の古酒がこのお店にあること自体にびっくりです。
でももっと知られれば絶対人気が出るように思います。
寒い冬のトロントで、熟成されたお酒をじっくり楽しむ。
とても贅沢な時間を過ごせました。
まとめ
入り口からは中が見えず知らないと入りづらいですが、入ってみるととても落ち着く暖かい雰囲気のバーでした。
一人だったのでグラス注文ばかりしましたが、複数人で行ってボトル酒をじっくり味わうのも楽しいと思います。